HTMLソースを眺めるクセ、メールエンベロープを眺めるクセ

普段、ウェブサイトを巡っていて、何の気なしにHTMLソースコードを眺めてしまうことがあります。(参考までに、Edgeでのショートカットキーは [Ctrl+U])

ここで表示されるのは、普通の人にとっては意味の分からない記述の羅列ですが、ウェブブラウザにとってはこちらのほうが本質的な情報で、ここで指示された内容をもとに、表示内容の整え(レンダリング)が行われているのです。また、JavaScriptというプログラム言語で内部的な動作が記述されている場合もありますが、そういうものもすべてHTMLに混じって表示されます。

通常の仕事で簡単なHTMLを書く場合は、そこらへんの商業サイトのような複雑さのものはまず必要とされませんが、それにしても、時々は面白い記述や参考にしたくなる部分も見つかりますし、特段のコストもかからない操作ですので、つい指が動いてソースコードを眺めます。缶ビールを飲んだりお菓子を食べたりしているとき、なんとなくラベルの細かい部分とか原材料表示をまじまじ眺めてしまうのに心理は近いかも知れません。

最近はウェブブラウザも先進的になったおかげで、HTMLを眺めるだけでなく、もっと見やすい形で整えられた情報にもアクセスできます。[Ctrl+Shift+I] などのショートカットキーで、開発者コンソールという情報パネルを表示できる場合があります。ここで、単に「生の」ソースコードではなく、これが実際に表示に整えられるまでの中間形式みたいなもの(DOMと呼ぶときがあります)を眺めることができます。相当に複雑な表示がされるツールなので、一般の方々には親しみようがないものですが、これも、分かる人にとっては、ウェブページの内容を見ているのと同じくらい楽しいときがあり、ちょっとした勉強もかねて、こういうところを探検したりするものです。傍からは、まるで、何かのツールで悪いことでもしているかのように見えてしまいがちですが、まったく違法性はない行動ですよ。ウェブサーバーから公開された情報を「見る角度」がちょっと違うだけのことなので。

同じように、届いた電子メールを読むときも、時々、なんとなくエンベロープ情報(メールの細かい処理記録みたいなものです)を眺めてしまいます。知らないヘッダー項目なんかを見つけたときに、ふーん、これは何だろうなー(調べないけど)、くらいに軽い気持ちで見るだけで、立派そうな湯飲みでお茶を飲むときに、裏の刻印なんかを見てしまうのと大きな差はありません。